コロナに負けるな配信奮闘記 2021年版- 機材解説、合法廃墟編
こんにちは。座椅子導入でおうち時間がより捗るギター女です。
前回、前々回とオンラインライブについて記事を書いてきました。
前回は屋内でのライブについて書きましたが、今回は屋外でのオンラインライブについて書こうと思います。
こんな感じのライブをしました。
屋外というか、廃墟ですね。屋内なのか微妙な位置。なんでこんな場所でライブできたのか、ちゃんと許可は取ったのか、廃墟なのになんで割と綺麗なのか、そしてなぜドラムがあるのか、突っ込みどころは多いと思いますが、その辺も書いていきます。
廃墟でのライブっていうのはあんまりない気がしますが、電源のない場所でのライブの記録って意味で、屋外でライブをやりたいという人にも参考になればなと思います。
あと私がオンラインライブをするときって基本一人でカメラからライトから頑張るんですが、今回は珍しく友人と2人で収録したのでその時の様子も。人とやるってまた違いますね。
ただ、今回私が廃墟でライブをやれたのはひとえにその友人の準備の良さゆえなので、あまり参考にならないかもしれない。なるかもしれない。
そんな感じでゆるゆると書いていきます。
場所決めについて
最初に言った様に今回のライブは廃墟というか廃屋というか、そういう場所で収録しました。
一応言っておきますが、廃墟といえど大抵はどこかの人の所有地ですし、勝手に入るのは犯罪です。床とか崩れて普通に危ないし。ダメ絶対。
ではなぜ私が廃墟でライブができたかというと、廃棄されたカラオケバーを友人がドラム練習用にと格安で借りてたんです。そこを借りてライブをさせてもらいました。
というか元々前回紹介したおうちライブの準備中に友人に遊びに誘われて、そう言えばこの人面白そうな場所持ってたなって…。
なので廃墟と言いつつもそんなにボロボロでもないし、後ろにドラムも写ってるのです。不思議な空間です。
遊ぼーって話になってからせっかくならライブするぞ!って思い立ち、それから友達と会うまでの数日で軽くライブセット用意していきました。
使った機材について
今回使ったカメラはGo Proにリコーの水中カメラ、ソニーのデジカメにZOOMのQ2nです。
マイクはSM58、ミキサーにSoundcraft Notepad-12fx、AbletonとそのコントローラーにAkai APCmini。
そして廃墟に電気は通ってないので、友人の持ってたバッテリーをお借りしました。PowerArQっていうバッテリーらしいです。
USBにも給電ができますし大容量。こちらで最終的には照明3つとPC,カメラ,ミキサーとスピーカーに給電しつつライブできました。すごいね。
その友人が別日に別のギターとベースの友人とセッションした時もエフェクターとギターアンプ、ベースアンプに繋いで大丈夫だったらしいです。見た目にちっこいですけどパワフルですね。今回行ったのは収録ライブなのですが、配信したい人もルーターやPC、ミキサーなど繋いでも十分な性能だと思います。
屋外でライブをやるならこういう大容量バッテリーは非常に有用ですね。

PowerArQは66,000円くらいで売られてることが多いけど、たまにセールで45,000円くらいになるから、買うならその時を狙え
という友人のお言葉を公式サイトへのリンクとともに貼っておきます。
いろいろ用意よすぎるんよ。
スケジュール
どんな段取りでどんなこと考えてライブをしたのか、機材搬入から搬出までのスケジュールを記憶を頼りに書き出したました。ふわっとしているところもありますが、大体こんな感じです。
1日目、友達と合流・機材搬入と設置
2日目、照明セッティング・カメラの割り当て決定
3日目、照明とカメラの調整
4日目、本番
5日目、撤収・解散
大まかにこんな感じです。
1日ずつ何をやったか細かく書いていきます。
1日目、友達と合流・機材搬入と設置
1日目は友達と合流してご飯食べて、昼すぎ頃に機材を搬入しました。
機材を置いてみて、音が出るかとか大まかなセッティング確認してみたり。
カメラでも試し撮りしてみて、帰宅して映像チェックしつつライブの雰囲気考えてみたり。そんな準備の1日でした。
いいですね。カメラをやってくれる人がいると試し撮りもゆったりとできます。一人でやるとカメラを覗き込んで位置調整してパフォーマンス場所に戻ってって非常に忙しないのです。
あと実際ライブする場所についてみて「あ、用意してきた曲合わねえな」って気がしたので、帰宅してからライブセットをごっそり変えました。直感大事。
2日目、照明セッティング・カメラの割り当て決定
この日くらいから日が沈んでから作業する様になりました。夜更かしの始まり。日中はGrass SimulatorとかGetting over itとかやってた。
なぜか友達が紫色っぽい照明を持ってたのでそれを使って照らして見たりとか、どこをどういう雰囲気で写したいか頑張って伝えて見たりとか。相談しつつ大まかなアングルを決めました。
そしてこの日とった映像を撤収してから友達と見て、どのカメラをどのアングルに割り当てるか考えました。
プロが持ってる様な高性能ビデオカメラが何台もあったならこの工程はいらないと思いますが、今回使用したカメラはソニーのデジカメ以外にはGo Proにリコーの水中カメラ、ZOOMのQ2nで、かなりどれも個性的というかなんというか。
Go Proもリコー水中カメラもアウトドアに強いアクションカメラで、定点録画のライブ撮影に向いたカメラではないと思いますし。Q2nは逆にライブに特化したカメラだけどレンズがかなり広角というか魚眼風に歪むというか、撮れる映像に癖があるし。
Sonyのデジカメはビデオ用ではないとは言え比較的クセがない性能な気はしますが、こんな感じでどれもこれも得意不得意がはっきりしていて、いわゆるスタンダードなビデオカメラが一台もなかったのです。使えるものをかき集めているので仕方ないですね。DIY。
なのでこんな画質も特性もバラバラなカメラたちをどう使うか。そこを決めるために一回本番に近い環境で撮った映像を見て、どういう映像が撮れるか確認しつ割り当てを考えました。
例えば暗闇でも画質が一番綺麗に撮れたSonyは顔を撮るのに向いているからアップのアングルに割り当てようとか、魚眼っぽくて広範囲が撮りやすいQ2nは全身を下からアオリ気味で撮るのに向いてるなとか。
リコーの水中カメラはさすが水中用というか、色味が一つ明らかに違ったので顔を映さず手元のアップ用にしようかなとか。意外と暗所に強かったGo Proはかなり上から全体を引きで撮るのが向いてるかな?とか。
そういうことを考えながらカメラを割り当てていく作業は楽しかったです。
ちなみにQ2nはカードリーダー機能も備わっていたので、現場で各カメラに録画した映像をチェックする際非常に助けになってくれました。本当いろいろ便利なカメラ。
私が持ち込んだカメラはこのQ2nのみで、Go Proや水中カメラも含めて残りのカメラは全て友人のものです。本当なんでも持ってる友達。
3日目、照明とカメラの調整
カメラを考えた通りに配置し直して、試し撮影しつつアングルを細かく詰めていきます。
あと友人が当日私が立つだろう位置やPCを置く位置にマスキングテープを貼ってくれました。雑な性分な私だとついさぼりがちですがこういう細かさは大事です。マメな友人は本当大事。
カメラアングルを調整しつつ照明をさらに2つ追加。やっぱカッコよく撮ろうとするとライトが3つくらいは欲しくなりますね。
この追加した照明も友人に借りたものです。クリップがついてていろんなところに設置できるやつが友人の家にありました。なんでこんなプロっぽい照明まで装備が充実しているのか。
4日目、本番
そして本番です、完全一発どり。
友人にはちょっと離れたところに座って見てもらってました。
今回はAbletonとマイクだけでシンプルに。近々楽器を取っ替え引っ替えするライブを撮るのが決まってたので、真逆のことやりたかったんですよね。
コントローラーはAkai APC miniです。こういう機材を持ち出す様なライブだとシンプルな方が楽ですね。
フェーダーとパッドが両方あるコントローラーだと一台で結構いろんなことができるので便利です。
非常に寒かったのでダウンジャケットを着込んでライブしました。
寒かったので撮り終わったら片付けもそこそこに撤退。
5日目、撤収・解散
最終日はお片付けして解散です。
撮影は夜でしたが、撤収作業は昼にやりました。暗いし寒いからね!
最後にちょっとセッションなんかして遊んで終わり!
大体こんなスケジュールだったと思います。記憶が頼りなので細かいところは違ったかもしれない。
撮った映像を全部PCに写して帰宅します。ここからはいつも通りの孤独な作業。
編集作業について
撮影したら編集作業です、収録ライブなので持ち帰った映像を数日かけて編集しました。
ライブの音源はAbleton Liveでパフォーマンス中録音したものにカメラで撮った音を混ぜてみたり。
混ぜる音はZOOM Q2nのものを使うことが多いです。ライブ用カメラなだけあって音は綺麗に撮れてることが多い。
編集ソフトはDaVinci Resolveを使用。4つのカメラの映像を手動で波形みながら揃えたんですが、後になってもっと便利な機能があることを知りました。詳細は前回のライブ配信奮闘記に。
私はフィルターや特殊効果的な動画編集はIPadのアプリでやることが多いのですが、4アングルの映像を編集した後やりたい効果を思いついちゃった時なんか、IPadでフィルターかけた映像を再びPCに取り込んでもう一回手動で動画のタイミングを合わせ直したり。本当無駄労力。
こんな無駄労力払わなくてもDaVinci Resolveならマルチカム機能で自動でさくっとタイミングを合わせられるので、本当お勧めです。
反省点と良かった点
映像編集の無駄労力以外の反省点としては、Go Proでとった全体のひきの映像をあんま使わなかったことですね。使ったのはライブ冒頭と曲の間の繋ぎ一回の計2回だけ。
超ひいたアングルの映像はあれば助かるものではありますが、個人での撮影だとカメラをそんなに多くも使えないので、ほどほどアップで何やってるかわかる映像の方が使えるなという私の意見です。
あともっと大きい音流しながらライブできたなってところもちょっと後悔ですね。
今回私が遠慮して音量絞っちゃったんですが、やっぱりある程度大きい音の中じゃないと曲の中に入る難易度が上がります。オンラインライブってお客さんの力を借りられない分なお難しいね。
私はやっているうちにいい感じに乗れる様になったし、最終の動画としては結構いいものにはなったんですが、せっかく友人が横で聞いていてくれたのだし、もうちょっと大音量で聞いてもらった方が楽しかったかなって。
ライブには音量が大事だなと痛感しました。大きな音が出せないならヘッドホンでもいいかも。
私の今の愛用はこちらのSonyのモニターヘッドホン、MDR7506です。おすすめ。
ワイヤレスイヤホンつけてイヤホンが目立たない様に撮影するのもアリかもしれない。
そして今回友人を巻き込んでの撮影だったのですが、良かったことがいっぱいありました。
まず音の確認に集中できることですね。カメラ一個一個回って確認していく作業って結構エネルギー使うし大変なんですよ。今回は友人がカメラや照明のセッティングをメインにやってくれたので、私はテストで撮ったのを見てチェックして気になるところを言って…くらいで済みました。その分音のチェックに時間を回せて良かった。
あと友人に「もっとこういう雰囲気がいいんだけどなー」とか「この部分をカメラに収めて欲しいんだけどなー」とか希望をふんわり伝えたとき私が思いつかなかった様なアングルで希望を実現してくれて、それがいい感じにハマったりとか。そういう経験は一人だとできないものですね。
そして部屋のライブの解説回でちょっと触れたんですが、一人ライブの時に一眼レフのピントがうまくあってなくてボッケボケになっちゃったことがありました。そう言うのはカメラ担当がいると防ぎやすい事故だと思います。
今回は友人の助けが非常に大きかった。セッティングも手伝ってくれて非常にありがたかったけど、何より用意がいろいろ良すぎる。
なぜかカメラもアクションカメラ中心に3台ほど持ってるし、持ち運び大容量バッテリー持ってるし、そもそも廃墟を持ってるし、と非常にお世話になりました。
本当なんでも持ってて笑った。一番持つべきものは友達。
そんな友人のおかげで、私の場合たまたま合法廃墟という都合のいい場所を使えました。非常にいい経験ができたなと思います。普通ないってそんな場所。
友達のありがたさを噛みしめつつ今回はこれくらいで。
読んでいただきありがとうございました。
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