Abletonで動くライブ照明を作りたい – 4.AbletonからUSBにMIDI信号を伝えたい

こんにちは。お絵かき熱が再燃しているギター女です。

最近はスマホだけでもお絵かきできるんですね。すごいですね。

昔漫画家さんが"指だけで漫画書いてるんですよー"って言ってたのをみて半信半疑でしたが、アプリ触ってみて確かにこれはいけるかもしれないと思いました。アプリの進化が凄すぎる。

そんなことしてる暇があるならブログでも更新しろよ、ということで長らく更新してなかった記事の続きです。

前回はこちら

前回から長らく時間が空きました。具体的には1年ほど。馬鹿じゃないのか。

長らく空きましたので、なんのことかわからない人はこの辺の過去記事で経緯がわかると思います。

過去記事を読んでいただければお分かりかと思いますが、パリピファージと名付けられた謎の物体。当初はMAXで動かすつもりだったんです。MAXの練習がてら一つ何か作ろうとスタートした企画だったんですが…。

実はこのパリピファージ一年くらい前にはもう完成してます

動くようにはなってたんですよ、ただなんというか

なんかMAX使わないで動くようになっちゃいまして

記事のコンセプトから揺るがす感じになってしまったのです。記事どうしようかなー書き直そうかなーでも序章の記事とかこれ書き直しようがないよなーとかうだうだ考えてるうちに私生活が忙しくなったのもあり、放置しててこの様です。

でもブログですので起こったことをつらつら書いていくしかありません。今問題なく動いているパリピファージを捨ててMAXでもう一度パリピファージを作り直すみたいな訳わからんことをする気力もないわけですし…。

実際動くものが完成してるので、その経過はブログにしたい。でもMAX使ってない。このままだとタイトル詐欺もいいところ。どうしよう。

と悩んだ結果「MAXで動くライブ用照明を作りたい」シリーズを「Abletonで動くライブ照明を作りたい」シリーズに改題して続きを書こうと思います。

それに伴い今までの記事も改題の上ちょっと追記しました。混乱させてすいません。

全て私が見切り発車したのが悪いです。

こんなことなら完成してから記事書き始めれば良かった。

言い訳は終わりにして本編を書いていきます。

さて、前回の記事でも書いた格安で済まそうとしたツなんですが。

一年前は大層な感じで書いてますが、それは”やってるやつがいないこと"、これですね。これだけです。でもこれが大変でした。

例えばちょっとお高くでもDMXの機材に手を出せば、先人がいっぱいいるわけですよ。それ専用の機材も設備も説明書も資料もまあ困らんくらいにあるのです。

ですがDMX高いし900円の照明をなんとか動かそうぜーなんてびんぼっちいことをしようとすれば、もちろんそのままずばりな参考資料を探すことは難しくなります。Abletonに合わせて赤外線を出したい需要は調べた当時見つかりませんでした。

だからやりたいことをさらにいくつかに切り分けて、それぞれ調べて解決していく必要があったわけですけど、これが時間かかるのなんの。

初心者なのも相まって一つ一つわからないことを調べて試していくしかないので、めっちゃ時間と体力を奪われました。

時間はお金で買うとはよく言ったものです。

でも言っても仕方ないので考えました。がんばりました。

手を出した以上完成させないわけにはいかないじゃない。パリピファージ。

やりたいことはシンプルにこのパリピファージをAbletonで動かすこと。

これをするために必要な手順を考えて見ると

①AbletonのMIDI信号をUSBポートに流す。

②USBポートに繋いだArduinoからMIDI信号に合わせて赤外線を出す。

③赤外線を受けてパリピファージが動く。

この三つをやらなきゃいけないんだというのは私でもなんとなくわかります。

③は前回の記事で完成したので残りは①と②。

今回は

①AbletonのMIDI信号をUSBポートに流す

これをやります。

サウンドハウス

MIDI信号をUSBポートに流すために。

まずはUSBポートにMIDI信号を流すために何をすればいいのか。やり方調べてネットを巡回。

変換ケーブルや装置など色々ヒットしましたが、高かったりで難しそう。こちとら金欠だからこんなめんどくさいことやってるんですよ。

調べていくうちThe Hairless MIDIというソフトウェアを発見しました。

これはUSBポートにMIDI信号を流すためのもので、変換器的なソフトです。
ハードウェアシンセからMIDI信号を流しこんだり、逆に外部音源にPCからMIDIを流して同期したり。そんな用途に使えるソフトです。MacにもWindowsにもLinuxにも対応らしいですよ。

名前がいいよね、Hairless MIDI。なんでHairlessなのかわかんないけど好きです。

ちなみに上記リンクのものはMac OS 10.15に対応してなかったのですが、こちらで有志の方がCatalina対応のものをあげてくれています。フォーラムってすごい。

これでUSBポートにMIDIを流すことができることがわかりましたので、あとはThe Hairless MIDIまでAbletonから信号を流してやれば無事開通してくれるわけですね。

AbletonからHairless MIDIまで。標準機能超優秀。

AbletonからMIDI信号をThe Hairless MIDIに流すための手段をまたネットで調べます。

するとどうもこれは特別ソフトがなくても、Mac標準装備のAudio Midi設定アプリでオッケーっぽいなと。ユーティリティの中に入ってる鍵盤アイコンのアプリです。(WindowsだとLoopMIDIっていうのが同じ機能らしいですが私は試せてません。)

このAudio MIDI設定の中にIACドライバ機能っていうのがあります。これは仮想MIDIバスっていうものらしくて、同じPC内でMIDI信号をやりとりする時の橋渡しをしてくれる機能です。すごい便利。

PC内にずっと眠ってるロシア産のモジュラーシンセソフトがあるんですが、この機能を使えばAbletonと同期できたりするのかしら。いずれ試したいところですね。

ちなみにこのAudio MIDI設定、以前“低音に合わせて振動する椅子に座りながらスピーカーで音楽を聴きたい"なんてわけわからない野望を抱いた際にも活躍してくれました。

複数のオーディオ出力を一つにまとめたオーディオ出力を作れるんですよね。スピーカー二台から同時に同じ音源を流せます。

マッサージ機とスピーカーにも流せます。

マッサージ機に音楽を流したい需要があるかはわかりませんが、なんかオーディオで遊びたいなって時に非常に有用です。標準機能すごい。

脱線したので話を戻して、この仮想MIDIバスでAbletonとHairless Midiを繋ぎます。

するとこれでAbleton→Audio MIDI設定→Hairless MIDI→USBポート→Arduinoとつながりました。

やったーって思いました。達成感すごかったです。でも同時にあ、これMAX使わないやつだって思いました。

この辺でブログの続きやばいかなって思ったんですけど一回記事のことは頭から追いやりました。

完成させたかったし。ファージくん。

一応Maxでもなんかできるかなと調べてみたり、AbletonとArduinoを簡単に同期できるとかいうAbleton connection kitというものをダウンロードしていじろうとしたりはしたんですけどね。別の手段で簡単にできてしまったんだから仕方ない。仕方ないんです…。

ソフトの設定。そして開通。

使うソフトがわかったので、それぞれ設定です。まずAudio MIDI設定を開きます。

IACドライバという項目があるのでダブルクリック。装置をオンにしてポートにバスを一つ追加します。この時ドライバーにわかりやすい名前をつけてもオッケーです。

こんな感じ。

次にHairless MIDIを設定します。MIDI INをIAC Driver, Serial PortをArduinoが繋がってるUSBポートに設定するだけです。簡単。

そしAudio MIDI設定がオンになっていたらAbletonのMIDI設定欄でもIACドライバが選択できるようになってると思うので選択、普通のMIDIコントローラーと同じように設定します。

そして照明を動かす用にMIDIトラックを一つ作成してアウトプットをIACドライバーに設定。これで開通です。

Hairless MIDIのDebug MIDI messagesにチェックが入った状態でAbletonを再生すると、MIDI信号がどんどん流れてくのが見えます。

こんな感じ。

この時注意するのはAbletonのMIDI設定の中にある、同期って場所はオフにしておくことです。オンにするのはトラックって奴だけです。同期のところがオンになってると私はうまくいきませんでした。

こんな感じ。

変なところがオンになってたらHairless MIDIに滝のようにMIDI情報が流れ込んできて見るからに尋常ではないので、すぐ気づくと思います。私はなぜこうなったのかわからずここで数時間つまづきました。

これでハードウェアと信号の通路は整ったわけです。あとはArduino本体の設定のみ。

のみと言いつつ一番大変だった。私がというか周りが。

詳しくは次の記事でMIDI信号に合わせて赤外線を出すことについて書いた時に話したいと思います。なるべく早めに更新します。一年は開けません。多分。

読んでいただきありがとうございました。