アーム付きベースを買った話 ~RossoのVeyronとの奇妙なご縁~

2021年5月31日

こんにちは、その辺にいる機材好きな人です。今回は私のベース、アーム付きベースのRossoのVeyronくんです。例のごとく廃盤になってしまいましたベースです。地味にレアです。

まずは出会いについて語ったあと、レビューしたいと思います。

出会いなんか知らんわって人は次のページからレビューですので、読み飛ばしていただいても問題ないです。

では行きます。

サウンドハウス

前書き、私の理想のベースについて

Rossoというメーカーの廃盤ベース、Veyronちゃん。

このベースを知り合いに見せるとえ?って言われます。

ベースにアームとかいらんやん。てかそもそもお前ベーシストちゃうやんと。

ぐうの音も出ませんね。用途としては宅録用半分趣味半分、レスクレイプール様を愛しているのが9割の購入理由でございますよ。

若い頃のレス様めっちゃイケメン

ちょっと経ったらこんな感じになって

今はこんな感じ。かっこいい。

私の知っている限りアームつきベース作ってるのはケーラーとかのブリッジメーカーのもの、TUNE筆頭のハイエンドなベース作ってるメーカー、あとはカールトンプソンみたいな変態メーカー…とか。

でもどれもふっつーにいいお値段しますので、私にはちょっと高すぎます。

私の魔改造ギター、さくらちゃんのようにユニットを買ってくっつけてしまうっていうのもアリですけど、でもベースにアームを普通に後付けしてもビクともしなさそう…っていうかベース痛みそう…

ということで私の欲しいベースはこんな感じ。

・デフォルトでアーム付き

・つまみいっぱい

・ 見た目可愛い

・ネック細い

・お値段5万前後

こんなベースあるか??ってぐらいの欲張りですね。

恋人に優しくて経済的て細くて美形で、加えて個性的な性格を求めてるような、そんな感じです。

まあベースはせっぱつまったものでもないし、条件をかなり厳しくしてご縁があれば買おう、くらいに考えてました。

積極的に買う気は無かったんです。

出会い。買えという圧力。

そんな感じでゆるーく楽器屋めぐりをしていた日のこと。

高校の時によくお世話になっていた楽器屋さんに数年ぶりに足を運んだんです。

一階にドラムセットとギター類とアコースティックな諸々をつめこんでるような小さなお店。

そこで見つけちゃったんです。

そのときすでに販売終了していたVeyron。オバンコールの綺麗なナチュラル木目。4弦。ネック細い。つまみいっぱい

お値段低下8万円ちょいのところ訳あり特価で7万円!

…その訳って買い手がつかないからってことじゃないよね

実はこの子、アーム付きベースについて調べてたときに存在は知ってたんですけど、取り扱ってる店が当時遠方にある2-3件しか見当たらなかったもので保留にしてたんです。

まさか大手にないものが身近なこんなところにあるとは!って感じでした。

ただその時お金がなかったこともあるし、ベースを入手したとしても弾く機会がなかったこと、何より「これもうちょっと置いといたらもっと値引きされるんじゃないの?」という浅ましい考えもあって見てるだけでした。

…だってどうせ売れないでしょって思ってたんです。はい。

そしてもし売れてしまったらそれはご縁がなかったんだろうって。こんな生産数も少なそうなベース、一目みれただけでも十分だと

そのときはそう思ってたんですよ。

そのときは。

運命の押しが強い。

そのままいろいろ忙しくその楽器屋に1、2年ほどは足を運ばずじまい。

その間に私は宅録や作曲にハマりだし、結構切実にベースが欲しくなっていました。

それでRossoくんを思い出しネットで検索。

すると

ドンピシャで京都の家に近い個人経営店に売ってました。

なんでだ。

数ヶ月前にその楽器屋に中古で入ってきたようで、本体は今度はブビンガ、アームつきメンテ済み。そしてお値段も6万ほどまで下がってました。

…なんか買えって言われてる気がする。

とりあえずその楽器屋に向かい今回はがっつり試奏。

するとめっちゃ弾きやすい。ギター弾きでも弾きやすいネックの細さと音作りの幅の広さ、そしてベースアームのチューニングの狂いも少ないし思ったよりアームも重くない。

…あれ?理想とちゃいますの?

レアなベースに違うお店で2度も出会えたことでだいぶ買う方向に傾いていました。

ただ店主さんがそのあとウクレレの発表会に行くらしく、強制退店とあいなりまして買う事叶わず。

ここでRossoがどちらかというとアコギにつよいメーカーであること、このベースはもう作っていない事や予想通り生産本数が少ないことなどを教えていただきました。

この時は買えませんでしたけどかなり気になる存在にはなっていました。

恋愛マンガで言うところの同級生にフラグが立ったシーンみたいな。

それでもこのタイミングを逃す感じはまだ考えろってことかなーとか、他のベースもみてみたいしなーとかいろいろ考えてました。

もしまたあのお店に行くことがあったら買ってしまうかもな、くらいには気になってましたけど。まああまり行くお店でもないので半年か一年かそれぐらい後かな、と。

それまではのんびりお金を貯めておこう、と。

思ってたんです。

ご縁があるなら仕方ないよね

そのわずか1、2ヶ月後友人のライブを見に行く機会がありました。

そのライブハウスには楽器屋も併設されており、ちょっと覗いてみよっかなーとそんな気持ちでライブの待ち時間にふらっと入ったんです。

何の気なしに。

そしたら壁になんか見慣れた子が。

はい、RossoのVeyronでした。黒。

…なんでいるんでしょうね。

さっきから何度かいっているように、この子相当にレアです。

公式サイトを今(2018年購入時)見てみても4弦は赤以外もう在庫すらありません。

この子に一番最初に出会ったさらに数年前なんか本当にtwitterみてもだれもMy New gearしてなかったんですよ。

(追記 : ちなみに2019年、デジマートにアーム付きのこの子は1本しかなくしかも売り切れ。3万円まで下がったお値段が廃盤品の宿命を感じさせて涙を誘います。)

(さらに追記 : さらに2020年、デジマートからも公式からも完全に消えました。)

…そんな状態の子にリアル店舗でオバンコールとブビンガと黒の3種類あっちゃったらさ。

買えって言われてるようなものじゃないですか。

しかも未使用新品なのに値段5万台まで下がってやがった。

そして三度目の正直、黒の子を買って帰りましたとさ。

なんかさ、「買え」って圧をすごく感じたのですよ、このベースから…。

出会いを語るだけでこんなに長々とすいません。

次のページはレビューです。